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応答の代価

The Price of Answering

  • 3,525字
  • 約10分

十一月二十二日。朝の八時。発信欄の昨日の明日が、また今日になっていた。

もう驚かなかった。昨日の夕方発信欄に浮かんだ二十二日が、夜を越えて今日の日付になった。その下に、夜のうちにまた一行が満ちていた。昨日と同じ場所、同じやり方だった。八桁の社員番号が一つ日付の下に入っていて、上の桁は冬に移管されたどこかの会社のものだった。私はそれを読み、読んだのだから、今日その番号のことが来ると分かった。昨日覚えたことを、今日また確かめる朝だった。送れば来る。送ったものが昼に来る。

三日目だった。初日は驚き、二日目は確かめ、三日目は慣れた。発信欄に番号が浮かび、昼にその番号の会社が廃棄され、夕方にその番号が薄れることが、一日の順序になった。恐ろしいのは、それが起きるということではなく、それがもう順序になったということだった。朝に番号を読みながら、私はもうそれが誰なのかを問わなかった。問うても発信欄は答えず、答えのない問いを三日もくり返す気力は、私にはなかった。読んで、待って、薄れていくのを見ることだけが残った。順序になったことは意味を失う。意味を失ったことが、毎日正確に来た。

ところが今日は、昨日と一つだけ違った。日付の下の番号は一つだったのに、朝のうちに、その横でもう一つ番号が薄れはじめた。私が送ったのは一行だった。なのに薄れていくのは二行だった。一つは私が発信欄で読んだあの番号で、もう一つはその下の、私が送っていない番号だった。送っていない番号が、送った番号の横で一緒に薄れた。一行を送ったのに、二行が受ける者の場所へ行った。

昼にまた廃棄表が下りてきた。昨日と同じ分類表だったが、今日は会社が二つだった。一つは朝に私の発信欄で読んだあの番号の会社で、もう一つはその会社の取引先だった。一つの会社が廃棄されるとき、その会社と帳簿の絡んだ別の会社を一つ、一緒に連れていった。崩れた会社の未収金が取引先の帳簿に穴をあけ、穴のあいた帳簿がその取引先まで保存年限へ押しこんだ。私が朝に送ったのは一つの会社だったのに、昼に来たのは二つの会社だった。送った一つに、送っていない一つがついてきた。

ついてきた取引先は小さな会社だった。廃棄表の二行目に書かれた名前は聞いたこともない商号で、従業員が数人しかいない下請けだったのだろう。大きな会社が崩れるとその下につながる小さな会社が先に息を手放すということを、私は冬じゅう箱を受け取りながら知った。未収金は上から下へ流れないが、不渡りは上から下へ流れる。上の会社が払えなかった金が下の会社の穴になり、穴のあいた下の会社がまたその下を連れていく。私が朝に一つの番号を送れば、その番号に絡んだ下の番号たちが、夕方までに順に薄れていった。発信欄は一行しか浮かべなかったが、その一行がつかんでいる行は一つではなかった。

ドギョンの日誌に書かれた最初の応答の代価が、いま私の発信欄でくり返されていた。ドギョンは一行を書き直して一人を名簿から外そうとし、すると別の行がその場所を代わりに埋めて育った。生かそうとして書き直した値が、別の場所の育ちとして返ってきた。私は書き直していない。ただ一行を送っただけだ。なのに送った値が、送っていない別の行の薄れとして返ってきた。書き直しても代価が来て、ただ送っても代価が来た。応答には値がついた。生かそうとする応答であれ、意図のない発信であれ、一行を動かせば別の行が値を払った。

私はそのついてきた番号を選ばなかった。ドギョンはカン・ミンソクのまわりを選んで空け、選んだのだから、何が代価になるのかをいくらかは知っていた。私は何も選ばなかった。発信欄が一つの番号を浮かべ、私はそれを送り、すると発信欄がつれの番号を一つ自分で決めた。値を私が決めなくても、値はついた。むしろ私が決めなかったのだから、どの場所が代価になるのか私には分からなかった。ドギョンは値を知って払い、私は値を知らずに払った。知らずに払う値が、知って払う値より軽いわけではなかった。ついてきた取引先の帳簿にも人の番号があり、その番号たちも、もうどこにも保存されないだろう。

司書長と二人の司書補は、まだその薄れを見ていなかった。三人は廃棄表の会社名を読んだだけで、その名が朝に私の発信欄に先に浮かんでいたとは知らなかった。私はそれを言わなかった。言ったところで、ドギョンが司書長に警告を伝えられなかったのと同じだろう。朝の発信欄を見る目は私一人で、昼の廃棄表を読む目は四つだったが、その二つを重ねて見る目は相変わらず私一人だった。重ねて見る場所でだけ値が見えた。その場所に、私は一人で座っていた。

送ったからついてきたのか、ついてくるものが一緒に浮かんだのか、三日目になっても私は分けられなかった。朝に発信欄が一つの番号を浮かべたのが、その番号と絡んだ取引先の不渡りを呼んだ召喚だったのか、それとももう絡み合って崩れるはずの二つの会社を、発信欄が先に一緒に読んだ予知だったのか。召喚なら、私が送らなければその取引先は冬を越せたかもしれなかった。予知なら、私が送っても送らなくても、その取引先はもう崩れる場所だった。二つの場合は一人の冬をめぐって正反対だったが、発信欄の上では、同じ二行の薄れとして見えた。正反対の二つの可能性が同じ結果に見える場所で、私はどちらにも罪を問うことも、罪を逃れることもできなかった。

薄れていく二行の下に、三つめの行がぼんやりと透けた。まだ薄れてはいなかったが、薄れる場所のようにかすかだった。ついてきた取引先が、また別の取引先と絡んでいるのかもしれなかった。代価が代価を呼び、一行が二行を、二行が三行を連れていく場所に、私は手を触れていた。発信欄は今日も夕方に新しい日付を浮かべた。二十二日が今日になると、発信欄は二十三日を浮かべた。明日付の下はまだ空いていたが、私はもう、その空きが夜のうちに満ちることを、そして昼にその番号のことが、もしかすると一つではなく二つか三つのことが来ることを知っていた。送りはじめた場所で、値は日ごとに少しずつ増えていた。

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