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冬の名簿

The Winter Roster

  • 3,561字
  • 約11分

十一月二十四日。朝の八時。二十四日が今日になっていた。日付の下を見て、私はしばらく手を止めた。

この四日間、日付の下には一行が満ちた。社員番号が一つだった。今日は一行ではなかった。日付の下へ、番号が何行も下りていた。数えると十一だった。一つずつ違う上の桁、一つずつ違う終わりの桁。それが上から下へ並んで、一つのかたまりをなしていた。一枚ずつの番号ではなく、番号の束だった。私はその形を知っていた。冬じゅう箱から取り出してきたのが、その形だった。名簿だった。

発信欄が名簿を浮かべたのは、はじめてだった。昨日までは一日に一つで、一つが昼に一つとして来た。今日は十一が一度に浮かんでいた。昨日の夕方、空いた受取人の欄に淡く浮かびかけていた終わりの二桁が、夜のうちに名簿のいちばん上の欄へ上がっていた。受取人の場所だったものが、いまは名簿の頭になっていた。何を受ける名簿なのか、その頭の欄が言おうとしているようだったが、まだ二桁だけで、どの部署なのか私には読めなかった。

昼に名簿が下りてきた。廃棄表ではなかった。人の名簿だった。会社の二次リストラの退職対象者名簿が、部署長の手を経て廊下を回っていた。春に一度あったことが冬にまた来て、今度は席を減らす幅が春より広いという。名簿は回覧だったから、私も資料室のぶんとして一枚を受け取って読んだ。紙の上には名前と社員番号が並んで書かれていた。朝に発信欄で見たのは番号だけだったが、私はその十一の終わりの桁を覚えていた。

重ねてみた。紙の名簿の番号を上から指でたどりながら、朝の十一行と突き合わせていった。全部が重なりはしなかった。紙の名簿はずっと長く、部署をまたいで数十人が書かれていた。けれど朝に私の発信欄に浮かんだ十一行は、その長い名簿のどこかに一つずつ、みな入っていた。上の桁も終わりの桁も食い違いがなかった。私が八時に読んだ十一が、昼に回覧で回る退職対象者名簿の十一だった。一枚ずつ来ていた番号がいまは束で来て、束が実際の名簿と場所を合わせた。

一年前の冬のドギョンは明日付の名簿を受けて読んだ。私は明日付の名簿を発信欄から送った。ドギョンが受けていたものを私が送るということは四日前に覚えたことだったが、それが人一人のときと人何人ものときとでは重さが違った。一人のときは、その一人を知らないまま送ることができた。十一が一つのかたまりで浮かぶと、その十一がそれぞれ名前を持つ席だということを、私は紙の上で見た。会社一つが廃棄されていた場所から、人一人へ、また人何人もへと、発信欄の単位は狭まりながらくっきりしていった。狭まるほど場所は正確になり、正確になるほど顔に近づいた。

十一の番号のうち一つに見覚えがあった。名前を知っているというより、その上の桁を資材課の回覧で何度も見たことがあった。地下の食堂でいつも同じ席に座ってスープを二度すくっていた人かもしれず、エレベーターで階のボタンを代わりに押してくれた人かもしれなかった。それが誰なのか私ははっきりとは知らず、はっきり知っていたら、紙をもっと長く握りしめていただろう。ただその番号が、朝に私の発信欄を通り過ぎたということだけは知っていた。顔を半分知っている番号が名簿にあり、その番号は、私が八時にもう読んだものだった。知らない番号は数字で、半分知っている番号は数字ではなかった。狭まった場所ではじめて、私は送ることが重いということを、重さとして感じた。

送ったから名簿になったのか、もう組まれた名簿を先に読んだのか、五日目になっても私は分けられなかった。紙の名簿は明け方に上で組まれたのだろう。経営が部署ごとに定員を決め、定員に合わせて名前を選んだのだろう。そのことは私の発信欄とは関わりなく、会議室で人の手によってなされたのだろう。それなら私は、もう決まった名簿を八時に先に読んだだけだ。けれど発信欄はその名簿を明日付で浮かべ、私はその前に座って指先を添えていた。決まった順序だったなら、私が送らなくても同じだっただろう。送ったのなら、私の手がその名簿を一行増やしたのだろう。二つの場合は十一人の冬をめぐって正反対だったが、発信欄の上では同じ十一行に見えた。

私はドギョンのようにはしなかった。ドギョンはカン・ミンソクのまわりを選んで空け、一人を名簿から抜き出そうとして別の行を代わりに埋めた。ドギョンがそうして何を払ったのか、私は五つの束を最後まで読んで知っていた。名簿の頭の欄に満ちていく部署コードが資料室のものと上の桁が同じに見えたときにも、私は手を名簿へ持っていかなかった。読むことと書き直すことは別の仕事だった。私は読む者として残ることにした。読む者として残ることさえ、この場所では一つの選びだったが、少なくともそれはドギョンがすでに一度歩いた道ではなかった。

夕方、発信欄が二十五日を浮かべた。そして名簿の頭の欄に、さらに二桁が満ちた。部署コードの半分が読めた。朝に二桁だけだった場所が夕方には四桁になり、明日にはその場所が、どの部署の名簿なのかをすべて語るだろう。受取人の場所が空いていたのが昨日で、今日はその場所がみずから名を整えつつあった。私はその半分読めたコードを長いあいだ見た。どの部署であれ、その名簿の終わりには、その部署の席を読んで発信欄の前に座った人が一人いるだろう。名簿を読む場所と名簿に書かれる場所が同じ票の上にあることを、私は五つの束でもう読んでいた。ただ今度は、それが自分の部署のコードとして満ちつつあった。私はコードの残りの二桁が夜のうちにどんな数字で満ちるのかを知らず、知らないまま席を立って明かりを消した。発信欄の光だけが闇のなかでひとり瞬き、その下で名簿は消されないまま、明日を待っていた。

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