『8番出口』は、KOTAKE CREATEが開発し、二〇二三年十一月二十九日にSteamで発売したインディーゲームだ。プレイヤーは日本の地下鉄駅の通路を歩き、配置の食い違い、つまり「異変」を見つけて出口を目指す。規則は壁の案内板に書かれている。異変がなければ進み、あれば引き返す。八回続けて正しければ8番出口に出られ、一度でも間違えれば0番出口に戻される。
通路は抜けるたびに果てしなく繰り返され、すれ違う通行人までその輪に閉じ込められているように見える。異変は、案内の文言がわずかに変わる、ポスターが繰り返される、通行人の比率がずれるといった微妙なものから、停電や押し寄せる赤い水のようなはっきりしたものまである。作者は地下通路の「シュール」な雰囲気とリミナルスペースの概念、そしてフィンランドのホラーゲーム『I’m on Observation Duty』から着想を得た。大阪のある駅や東京・江東区の清澄白河駅などをモデルにしている。
九か月、少ない予算で作られたゲームだが、二百万ダウンロードを超え、日本ゲーム大賞とCEDEC AWARDSで受賞した。これにならったゲームが「8番ライク」と呼ばれて次々に現れ、二〇二五年には日本で実写映画が公開された。