狐仙は『山海経』の青丘に出てくる九尾の狐に始まり、『太平広記』などで千年を経て女に化ける妖狐として展開する。韓国の九尾の狐も日本の狐伝承も、ともにこの中国のモチーフに根ざしている。美しい女に変身して男に近づくが、その正体が人間ではないという擬態の恐怖が核心だ。東アジア全域へ広がった狐変身譚の源泉だという点で、系譜の出発点に置かれる。