ろくろ首は、昼は普通の人として過ごし、夜になると首が蛇のように長く伸びる江戸期の妖怪だ。本人すら知らぬまま首がさまよい歩くという設定もあわせて伝わる。もっとも近い隣人や家族が、実は人間ではないかもしれないという擬態の恐怖が核心にある。日常の身体が夜に奇怪に変形するという点で、ボディホラーの原型として読める。