犬神は犬の霊を人工的に作り出して使うという日本西部の使役神だ。ある一族が犬神を使えばその力で富を得るが、同時にその憑き神が代々その家に取り憑くと考えられた。核心は、利益と呪いが切り離されない点にある。犬神を使う「犬神持ち」の家は村で恐れと忌避の対象となり、一度取り込んだ力を断ち切れない代々の軛を負う。